第28章

田中爺さんは言った。

「今日の騒ぎは、そもそもあの女が原因だ。もう少しで家の席まで台無しにするところだった。罰を与えなくてどうする」

「おじいちゃん、それは不公平だよ!」

田中美奈は祖父にいちばん可愛がられている孫娘だ。その分、遠慮というものが薄い。

田中爺さんは即座に声を落として叱りつけた。

「口の利き方をわきまえろ。誰がそんな物言いを許した。年長者への礼も知らんのか」

「だって、明らかに――」

大島莉理が田中美奈の手をきゅっと掴み、にこりと笑って首を横に振る。今ここで祖父を刺激しても、彼女たち二人にとって得はない。

爺さんの目にあるのは、正しさじゃない。結果だけだ。

「...

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